未だ経験をしたことがない超大型台風19号は猛威を振るいながら日本列島を縦断していきました。
その爪痕は余りにも大きな被害をもたらし、人々の生活を一瞬にして奪い去っていきました。
私の住む南足柄市は金時山を水源とする狩川が流れていてやがては酒匂川へと注ぎます。
普段は静かなせせらぎも台風19号のときは、その姿を一変させ荒れ狂う竜が如くでした。
大雄山駅に近い大雄橋などはあと少しで水位が橋を超えてしまいそうになるほどでした。
千葉県に甚大な被害をもたらした台風15号よりも勢力が数倍大きいとの情報でしたので、当初は雨よりも風を警戒してましたが、実際は雨量が想定をはるかに超えるものでした。
南足柄市においては午前11時過ぎに狩川に近い中沼、岩原、岡本、大雄町、広町などの7地区に避難勧告が出て、14時には市内全域に避難勧告が出されました。
我が家は狩川から3キロほど離れていますが安心はできません。
この日は家内が実家に帰っていたため家には一人。雨依然として横殴りに雨戸を打ち付けています。戸締りを再確認し、あらかじめ必要品をまとめておいた登山用ザックを背負い、これまた登山用ヘルメットを被って最寄りの小学校へと避難を開始しました。
受け付けを済ませ、体育館の指示されたスペースへ腰を下ろし、ザックに詰め込んでおいたエアーマット、エアーピローを広げて避難体制は完了。
体育館の屋根を打ち付ける雨音と不気味な風の音が聴こえて来ます。
自治体が用意するのは、スペースと毛布。基本的に1枚を二人で利用。
15時避難を始めて3時間後の18時過ぎ、伊豆半島に上陸したとの情報がネット経由で入って来ました。
そして20時を過ぎたあたりから雨が小康状態となり21時過ぎには風もおさまって来ました。
21時には避難所を出て我が家へ戻りました。
短い避難生活でしたが、隣の人とは隔つモノがないためプライバシーは保てません。台風が通過するまでという終わりが見えている避難なので我慢できますが、終わりが見えない大災害に遭遇した時のストレスは一口では言い表せないでしょう。
台風19号は関東を通過したあと東北各地の河川を氾濫させて甚大な被害をもたらしています。
この先も同じ規模、あるいはそれ以上の台風が発生する可能性は大です。
これからの危機にどう対応していくのか、他人任せにせず個人個人が考えていかなくてはなりません。